昔からメイクが下手で興味もなかったけれど、大人の嗜みとして我慢していました。
下地→ファンデーション→フェイスパウダー→アイシャドウの下地?→アイシャドウ→アイライナー→アイブロウ
そんな順番を基本のメイク動画で覚え、必要に駆られたときにイヤイヤながらやっていました。
わたしの場合、ファンデーションの鉱物臭?がどうにもダメで、メイクをして五時間くらい経つと頭がくらくらして思考が鈍ります。
化粧品が古いだけかな?と思ったけれど、新品でもダメでした。
その他、肌の色に合う色が見当たらないこと、肌が重たくなる感じや好きなときに布団に寝転べられない(枕に色移りするから)感じもメイクを忌避した理由であります。
正直、顔の難を隠せているのか分かりません。
「とりあえずメイクした感」を出せればそれでいい。かろうじてすっぴんに見えなければそれで……というハードルの低い部分で頑張っていました。
日常的に遠ざけている化粧品。
必要に駆られないとやらないので全然目減りしません。
何年も放置し続けたアイシャドウが溜まってゆき、レゴだったら簡単な車でも作れそうなくらい四角いプラスチックの箱だらけになりました。
アイシャドウがなぜこんなに増えるかというと、基本的に激しい色をチョイスするからです。紅とか青とか。
ブルーアイだったじーさん側の人種的特徴によりわたしの肌はかなり白く、オレンジやブラウン系だと色が浮いてしまいます。
そこで逆張りを狙って原色に進むのですが、メイク素人に紅や青が使いこなせるはずもなく、三、四回使用したあとでお蔵入りになります。
こうして、二十代の頃に捨てるタイミングを見失った魑魅魍魎(アイシャドウ)たちが、自宅の戸棚を占拠していました。
意を決して全部捨てました。
もったいないなー、と思いつつポイポイ捨ててゆきました。
アイシャドウのみならずコスメ全般。
跡形もなく殲滅したあとで、各メイク用品を一種類ずつ買い直しました。
アイシャドウは背伸びして買ったエトヴォスだけ二種類残した。
下地兼ファンデーション→無印
フェイスパウダー→無印
アイシャドウの下地?→Excel
アイシャドウ→Excel/エトヴォス
アイライナー→フィジシャンズフォーミュラ
アイブロウ→ELF
リップ→セザンヌ
メイクボックスには7種類しか入っていません。
整った…!
化粧品メーカーについては「つけてる感がない」ことを第一条件に吟味しました。あれです。分かる人には分かる「ふわごこち」と一緒。
一応カテゴライズできる「若者」としてテンションを上げるため、渋谷のロフトや東急ハンズまで足を向けて買いました。そのへんのドラッグストアで買えるのに!
※海外製品はiHerb。
この選抜メンバーは寿命が尽きるまで交代することはないでしょう……。
今日の気分でメイクを使い分けることもないでしょう……。
楽になって良かった。
女として何かを失った気もするが、そもそもそんなものは手にしていなかった。手に入れたつもりの、幻だったのではないだろうか。