入出口

Introduction

すぐ帰ってくるかもしれない。ずっと帰ってこないかもしれない。実家に帰る友だちに、あちらの渋谷駅で遊ぼうと言われる私。 Wi-Fiスポットと繋がるとき、五人（六人？）の運命がめぐりだす。

　渋谷駅でミナミと待ち合わせ。　人混みのざわめきをイヤホンで消す。　携帯電話をいじっているうちに音楽が消えた。

　白い迷路のスタート地点に立っている。　いや、迷路じゃなくて、迷宮と呼ぼう。　その呼びかたのほうがエモい。

　カナタ。あたしの名前、タナカカナタ。　この名前、男っぽくて好きじゃない。　あたしのことは、カナって呼んで。

　ははあ、これは珍しい命式だわね！　と占い師は唸った。　はあ、とわたしは答えて、　漢字がたくさん表示されたディスプレイを見た。

　？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？　？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

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